オオジシギ調査
 今年1月に本部から北海道のオオジシギ繁殖個体数調査の依頼がありました。
 昨年、勇払原野で個体数を調査したところ17年前に比べて3割減少という結果になり、30年前の全道で3万6千という数に比較して個体数の変化を把握したいということでした。確かに長流川河口でも数年前まで数羽のオオジシギの繁殖が確認されていましたが最近は声すら聴くことが出来なくなりました。西胆振での個体数を把握するといういい機会ですので、4月の支部総会で参加者を募り5月から1カ月調査を実施、8時までに調査終了ということで早朝からの調査になりましたが多くの参加者によって調査を終了することが出来ました。

調査参加者 : 8名
調査日数  : 17日
3次メッシュ調査地数 : 51
確認個体数 : 40  (伊達市 8 室蘭市 10 登別市 10 白老町 12)
確認メッシュ数 : 22メッシュ

前確認できたところで確認できなかったとの声も出ています。生物の多様性を確保するために地域のどの部分をどのように保全しなければならないのか今後とも行政に働きかけていかなければならないと思います。
生物多様性基本法が成立して10年になりますが未だ保全の具体的なアクションプランが実行されていません。行政の怠慢が生物多様性の危機を増大させています。法事国家として法を誠実に執行していくのは当たり前のことですが、そうでないところが当たり前になってしまっているというところに、法事国家の危機が増大しています。野鳥の会としての野鳥調査は行政の怠慢を埋めて、地域の自然を保全していくうえで重要な役割を果たしていきます。今後とも支部の調査活動にご協力よろしくお願いします。
                                      日本野鳥の会室蘭支部支部長 篠原 盛雄