室蘭のハヤブサ





室蘭エトモ半島の太平洋岸には、10数キロにもわたって高さ100メートル以上の断崖が続いて
おり、ここは全国でも有数のハヤブサの生息地となっています。
例年、約2キロ間隔で8か所の営巣場所があり、8番(つがい)がここで子育てをしています。登別
地域まで含めると11番が生息しています。1年中、移動することなく同じ場所でなわばりをつくり、
番(つがい)の関係もどちらかが死亡するまで続きます。
ハヤブサの数は全国でも200〜300羽といわれ、国のレッドデータブックで絶滅危惧種に指定
されています。大きな工業地帯のすぐ近くで、このように高密度にハヤブサが生息している事実は
全国的にも珍しく、貴重です。
ハヤブサを見るには、観察に適した場所へ行ってさがすのが一番です。一日の中では、他の鳥と
同様に、早朝の時間が適しています。気温が上昇する初夏から夏の間は、早朝以外はあまり姿を
現さなくなります。しかし、秋の渡りの時期になると、日中でも姿を現すことが多くなります。